バッコ博士の構造塾

建物の安全性について本当のプロが綴る構造に特化したブログ

関東大震災を引き起こした相模トラフ:首都圏のビルをどう設計すべきか

日本に巨大な地震を引き起こすのは日本海溝や南海トラフだけではありません。 □■□疑問■□■ 首都圏に巨大地震が起きる可能性はあるのでしょうか。首都圏の機能がマヒすると日本中が大変なことになりそうです。 □■□回答■□■ 直下型の地震であれば日本中どこでも…

木造・二級・一級建築士の違い:業務範囲から資格試験までを徹底比較

一口に建築士と言っても、一級、二級、木造建築士がありますし、2008年からは一級建築士の上位資格である構造設計一級建築士、設備設計一級建築士も新設されています。 □■□疑問■□■ 木造建築士、二級建築士、一級建築士の違いは何でしょうか。建築士を目指す…

新入社員必見!構造設計者が最初の3年間でやっておくべき3つのこと

入社して3年もすれば、いろいろなことを任せてもらえるようになります。 □■□疑問■□■ 春から新社会人となり構造設計の仕事を始めます。どんなことを意識して仕事に取り組めばいいでしょうか。 □■□回答■□■ 今さらながら「あの時ああしておけばよかった」と思う…

共振現象の恐怖:建物と地盤の固有振動数・固有周期の関係

地震が起こったとき、大きく揺れる建物とあまり揺れない建物があります。建物が倒れるかどうかは、耐震性が高い、低いだけではありません。 □■□疑問■□■ 東北地方太平洋沖地震では、耐震性が高いと言われている超高層ビルがとても揺れたと聞きました。超高層…

耐震性・地震・構造に関する間違いや嘘 Part1:構造設計一級建築士が是正します

ご存知の通り、インターネット上には有益な情報もありますが、誤った情報も大量にあります。その他の分野はわかりませんが、建築のこと構造に関してはかなりひどい状況と言えます。 素人が思い込み・勘違いで書いても1記事、構造を専門としない建築士がよく…

塔状比の限界はいくらか?スレンダーなビルの設計は難しい

うまくデザインされた細い柱や薄い庇は軽やかで恰好いいです。建物も高層になってくると、シルエットが細い方が洗練されて見えます。 □■□疑問■□■ 間口が非常に狭く、それなりに高さがあるビルや、とても細い超高層ビルなどがあります。どのくらいまで細くで…

一級建築士の転職事情:設計業務に疲れたら

転職市場が開かれ、会社をやめることのハードルがどんどん下がってきています。 □■□疑問■□■ 建築の設計業務は激務と聞きます。体調を崩したり、仕事が合わなかったりしたらと考えると不安です。資格があれば転職も容易でしょうか。 □■□回答■□■ 近年は過重労…

断面係数・断面二次モーメントとは:梁せいの2乗・3乗に比例する理由

大学の講義でも建築士の試験でも、構造力学につまずいてしまう人が非常に多いです。カッコいい建物をデザインしたくて建築士を志しているのに、まさかこんなに数式が出てくるとは、、、といったところでしょうか。 力学を理解するのに数式は避けて通れません…