バッコ博士の構造塾

建物の安全性について本当のプロが綴る構造に特化したブログ

博士で構造設計一級建築士でコンクリート主任技士:バッコとは?

当ブログ執筆者のプロフィールの紹介をしておこうと思います。

 

 

客観的事実:こんな資格を持っている人です

生年:1980年代

若手と呼ばれた時代は終わり、中堅の技術者として後輩を指導していく立場に移行してきています。「代」として少しボカしているのは、あまり個人を特定されたくないからです。構造設計という狭い世間の話を書いていますし、その他の特性を合わせると近しい人にはわかってしまいます。構造設計の在り方について本音を書くには、匿名性があったほうが都合がよいです。

 

性別:男

プロフィール画像からもわかる(?)ように男です。建築学科は工学部内で群を抜いて女性が多いのですが、それでも半数を超えることは基本的にないです。そして「構造設計がしたい」となると、やはりその率はさらに下がります。美人で英語が堪能な中国の技術者さんは「カリフォルニアでは男女半々かしら」と言っておりました。

 

経歴:学士 → 修士 → 社会人 → 博士 → ブログ開始

22歳で工学部建築学科卒業後、そのまま大学院に上がりました。修了後、大手建設会社の設計部に構造設計として入社。構造設計者としては、取り立てて特徴のない経歴ですね。しばらくして社会人ドクターとなり博士を取りました。そして今、なぜか構造設計に関するブログをはじめました。

 

資格:社会人になってから4つ取得

入社1年目:一級建築士

入社3年目:コンクリート主任技士

入社7年目:構造設計一級建築士

入社10年目:博士(工学)

 

新入社員時に一級建築士に無事一発合格。なぜか2年目に上司からコンクリート主任技士を取るよう言われ、翌年受験して合格。一級建築士としての実務経験5年以上となった7年目に構造設計一級建築士取得。8年目から社会人ドクターとして母校に戻り、3年で論文を書き上げ博士に。全ての資格は最短で取ることができました。

 

一級建築士試験体験記:学科と製図と勉強法と

コンクリート主任技士試験体験記:勉強法と難易度

構造一級建築士試験体験記:勉強法と有資格者の位置づけ

 

外的モチベーション:知りたいこと、知れてます?

消費者のニーズや施主が疑問に抱きやすい点を調べるため、構造関連のワードで検索をかけることが間々あります。ライバル企業のHPをチェックすることもありますし、個人のブログも気になって見てみることもあります。

 

そこで「これは知らなかった」という情報に出会うことはまずありません。専門家が新しい知見や技術について知るのは論文や専門誌からなので、それは別に当たり前ではあります。ただ「自分が知っていること」と「インターネットで調べられること」にかなり大きな乖離があることに気づきました。

 

企業からの情報はどうしても自社に有利な書き方になっていたり、本当に突っ込んだことは書かれていなかったりします。また、個人からの情報は正誤自体怪しいものも多く、受け売りや感想に留まっている場合がほとんどです。

 

建築士のブログも多数ありますが、構造を専門としている建築士は全体の1割程度です。構造に関するテーマでは浅い内容しか書いてありません。また、構造を専門としていても、構造設計一級建築士も持っていないのでは厳しいものがあります。

 

「こういう式で計算します」「基準ではこうなっています」「一般的にはこうすることが多いです」ということが本当にみなさんの知りたいことなのでしょうか。これらとは一線を画する、もう一歩踏み込んだ記事を提供したい、というのがモチベーションの1つです。

 

内的モチベーション:知りたいこと、教えられます

自分自身がかなり希少な存在であることに気づきました。

 

記事を書いている現在(2018年5月)、構造設計一級建築士は世の中に約10,000人います。コンクリート主任技士も世の中に約10,000人で、建設会社に約3,400人、設計事務所には100人強です。建設会社の社員の大半は現場マンで設計をしないので、両方の資格を持っている人はそれほど多くなさそうです。

 

では博士はどうでしょうか。これは相当数います。1957年4月から2009年3月までで450,000人弱、工学の分野では90,000人強です。しかし、数ある工学部の学科の中で建築に限れば相当少なくなるはずです。また、建築の分野で博士を持っている人の大半は直接設計業務に関わっていません。

 

これらを総合すると「え、オレって結構すごいの?」となりました。構造設計一級建築士、コンクリート主任技士、博士はそれぞれの分野で最高の資格です。きっとこれだけのバックグランドがあれば、信憑性の高い、本当に役に立つ情報が届けられるのではないか。

 

といったところで外的なモチベーションと内的なモチベーションが結びついたわけです。

 

もっとすごい人もいるでしょう。ただ構造設計者は基本的に激務なので、情報発信し辛い環境です。だからきっとこのブログが誰かの参考になるでしょう、という思いで書いていきます。よろしくです。

 

以下、「気持ち」がやや前面に出ている記事です。バッコのことを知りたい方は是非。

木造住宅に構造計算は必要か?計算よりも大事なこと

耐震偽装事件:A建築士の構造設計を再考する