バッコ博士の構造塾

建物の安全性について本当のプロが綴る構造に特化したブログ

鉄筋コンクリートの家づくり:工事監理をしないと大変なことに

一級建築士をやっていると、個人的に「家を設計してくれ」と言われることがあります。構造が専門なので他を当たってもらうのが常なのですが、そのときは同僚の意匠設計者から「構造を見てくれ」と言われたので引き受けました。 RC造、壁式構造、スキップフロ…

清水建設の超高層免震マンション:スイングセーバーの考察

スーパーゼネコン各社がタワーマンション用の制振、免震システムの開発を競っています。 □■□疑問■□■ 清水建設の独自技術、スイングセーバーを採用したマンションの性能はどうでしょうか。 大林:DFS(デュアル・フレーム・システム) 鹿島:スーパーRCフレー…

大手設計事務所・ゼネコン設計部に新卒で就職するには学歴が全て

自分が楽しめること、成長できることを軸に就職先を選ぶ人も増えてきているでしょうが、やはり大手狙いの安定志向というのは依然として強いです。 □■□疑問■□■ 将来、大きなプロジェクトに設計者として携わりたいと思っています。大手の設計事務所、ゼネコン…

学生必見!構造設計者になる前にやっておきたい3つのこと

あの時もっと勉強しときゃ良かった。エンジニアに限らず、社会人がよく嘆いています。 □■□疑問■□■ 将来、設計事務所かゼネコンの設計部で構造設計をやりたいと考えています。今のうちにやっておいた方がよいことはあるでしょうか。 □■□回答■□■ 仕事をしてい…

構造設計一級建築士試験体験記:勉強法と有資格者の位置づけ

一級建築士合格後、5年以上の実務を積んで初めて受験資格が得られる構造設計一級建築士試験。ゼネコンの設計部員から見た試験について記したいと思います。 構造設計一級建築士とは 資格の位置づけ 受験者数から見る構造設計 講義 勉強方法 スタート地点 過…

兵庫県南部地震を経験して:構造設計者が振り返る阪神・淡路大震災

1995年1月17日午前5時46分、激しい揺れが神戸市周辺を襲いました。兵庫県南部地震です。 兵庫県南部地震の再体験 構造設計者が感じた兵庫県南部地震 巨大な実験施設 日本の構造デザイン 兵庫県南部地震の再体験 地震発生当時はまだ10代の前半で、ことの重大…

制振・制震ダンパーの種類と特徴:構造設計者が効果を徹底比較

制振構造はエネルギー吸収を行うダンパー(制振装置)の設置方法やその種類等によって、いろいろと分類することができます。 □■□疑問■□■ いろいろな種類のダンパーがあり、どれがいいのかわかりません。違いや特徴を教えてください。 □■□回答■□■ 使用する材…

制振・制震構造がよくわかる:アクティブ制振からパッシブ制振まで

「制振」と表記されたり「制震」と表記されたり、耐震や免震と比べてわかりにくいのが制振構造。ただ、住宅展示場に行くと木造住宅の多くに適用されており、今や標準装備の様相を呈しています。 □■□疑問■□■ 制振構造とは結局のところどういう建物を指すので…