バッコ博士の構造塾

建物の安全性について本当のプロが綴る構造に特化したブログ

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

大型振動台一覧と振動台実験:大手ゼネコンから法人まで

地震が起こったときにどんな被害が出るか、それを確かめるには実際に地震が起こったときと同じように揺すってみるのが一番です。そのための装置として「振動台」があります。 しかし、建物のように巨大なもので実験するには大型の振動台が必要です。大型にな…

減衰係数と減衰定数:違い・単位・求め方

地震が起こったり、風が吹いたり、あるいは人がぶつかったりするとモノが揺れます。しかし、いつまでも揺れているわけではありません。いつかは揺れが収まります。 揺れが収まるのは「減衰」があるからです。「減衰」とはモノが振動するエネルギーを吸収・発…

振動特性係数Rtとは:求め方とその意味

地震時に建物に生じる揺れは複雑です。地盤と建物の動きが相互に影響しあうため、地盤と建物の両方の情報が必要になります。 建物だけであればある程度のことはわかりますが、地盤は非常にやっかいです。高い費用をかけて建設地の地盤をあれこれ調査しても、…

固有周期とは:地震と建物と揺れとの関係

建物の揺れというのはなかなか複雑なもので、簡単に理解することはできません。また、完全に解明されているわけでもなく、今後も研究が続けられていくでしょう。 しかし、わかっていることもたくさんあります。力学モデルを構築してさまざまな解析を行ったり…

キラーパルスとは:木造住宅の被害とその対策

震度6強や震度7の大きな地震が過去に何度も発生しています。この規模の地震が起こると、ほとんどの場合人的被害が発生してしまいます。 しかし、同じ震度の地震であっても被害の程度が大きいものと、そうでもないものとがあります。この違いは一体何によるも…

構造から見る低層・中層・高層・超高層の区分け

「駅前に高層ビルができたね」だとか「停電時は低層のほうが安心だ」というような会話を交わしたことがあるかと思います。 建物の高さを表す際に、いちいち「○階建て」「○○mくらい」とは言わず、低層・中層・高層と表現したほうが便利な場面も多いです。また…